本と料理と自転車と

弁当男子を始めたアラサー会社員が綴る読んだ本の読書録と作った料理と自転車のはなし

Stage 97:9つの脳の不思議な物語

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久々に本です。
お店でタイトル買いしたので紙です。
この本は神経学を学んだジャーナリストの筆者が不思議な脳の持ち主に会い、インタビューしてまとめたルポタージュです。
 
脳は心臓の"煮えくり返る熱"を軽減する冷却システム
から大きく理解が進歩した現代でも解決できない問題、理解できない問題は多くそこを少しでも知る上で良いきっかけの本だと思いました。
生後9ヶ月の記憶がある人、正常な手足を切り落としたくなる人、腫瘍により性的嗜好が変わった人などまだまだ不思議なことは多い。
 
この本は症例から脳の構造や今までわかっていることを簡単に説明しているので素人の私としてはすごく勉強になった。特に下の3点
 
 

記憶

短期、中期、長期に分けられ記憶の復唱、シャーロック・ホームズでも出てくる記憶の宮殿を構築すると記憶は消えない
受験勉強でもそうですが、やはり復唱、振り返りが大切ですね…
引退したロンドンタクシーのドライバーの追跡調査から脳の能力を使わないと衰えるというのも明らかになっているようなので…
 

上脳、下脳

1981年にノーベル賞を受賞した右脳と左脳はかなり有名ですが、今は上下で分けるというのがあるようです。
上脳が計画から実行に携わり、下脳が情報を解釈し意味あるものとする。もちろん上下が相互に作用しどちらが優位というのもありそこで得意、不得意がでるようです。
上脳、下脳についてはスティーブン・コスリン氏が一般向けにだしている本があるので今度読んでみようかなと

 

上脳・下脳: 脳と人間の新しいとらえかた

上脳・下脳: 脳と人間の新しいとらえかた

 
 

幻覚

幻覚は思ったよりよくあり、現実世界を認知する上で必須のようです。
しかもそれだけではなく簡単に人為的に作ることができる。そしてピンポン球とヘッドホンだけで作り出せるようです→ガンツフェルト法
原理としてはオリヴァー・サックス氏の言う
脳は不活動状態に耐えられない
を逆手にとってあえて情報を感覚情報を減らして脳自身に外界で何が起きているのか予測させるそうです。
その予測が現実と乖離すると幻覚と呼ばれるのだと
暗い部屋で移動するときとか起こり得ますね。
 
この本だと基本触りの部分で終わってしまうので深いところを知るにはもっと専門的な本を読むと良いと思います。

 

9つの脳の不思議な物語

9つの脳の不思議な物語